月はながめるもの?

アポロ11号が月面着陸した時に、人類の進化だと喜んだ人もいれば、月はながめるもので行くところではないと批判した人もいるみたいです。

 

魚が陸上へ進化した時も、新たな大陸を人間が発展する時も、生命はそこに未踏の地が有れば進んでいくのがこれまでの人類史です。

 

ひとつの個がその場に留まろうとも、違う個が歩みを進める。

 

新たな世界があればそこに順応するように体は進化していくので現在進んでいる宇宙開発は、私たちの体の進化への呼び水なのかもしれません。

 

今後いつまで人類史が刻まれるのかは知る由もありませんが、一体自分はどう言った流れの中に乗っているのかは把握すべきなのかもしれません。

 

宇宙から比べれば小さな流れですが、例えばスマホやリモートでのコミュニケーションは確実に自分たちの体に変化をもたらしています。

 

自分の中で進化と退化が起きている。最近そんな事を考えつきました。

例えば以前から言われている硬いものを噛まなくなった事による顎の退化。テレビやスマホ、パソコンを長時間見る事による近視の増加。

次々と色々な事に注意を払わなくてはならない事による、集中力の散漫化。

 

なんだか最近では一見進化というより退化ではないかと思える様な事も多いのですが、生存するうえでは遥か昔に飢えは克服しているので、使わない部分が削ぎ落とされ、使う部分に特化しているのではないでしょうか。

 

幸せの追求は生命の一個人には一大事ですが、全体の中の個としてはどうでもいい問題です。

飢えを克服し、人口も爆発的に増えた今では繁殖さえも幸せとしてプログラムされなくなり、一時的な興奮(無料のゲームやクスリ、ギャンブル、酒など)で事が済んでしまうのでしょう。

 

私はまだまだ旧タイプの人間であるのかもしれません。一時的な偽物の興奮では満足できず、やはり生の興奮や本物の成功を望んでしまうのです。

 

だが、これからバーチャル世界がもっともっと進むならそれに合わせて体も順応していき、生の興奮をバーチャルが上回るという意見を持つ個が現れるのだと思います。

 

さらに、これまではそんな個は繁殖出来ず、途絶えていましたがこれからはバーチャルな状態でも繁殖が可能な世界がやってきます。

 

ますます仮想の世界が広がっていき、そこで生身の体はいつか生まれた瞬間から捨て去られ、永遠の生命が誕生するのだと思います。